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音楽に合わせて自在に踊るロボット登場

掲載日:2015年1月19日

ロボットの進歩は目覚しい。今度は楽曲を選ぶと、その場で振り付けを組み合わせながら自在に踊るロボットが登場した。楽曲の進行に合わせて振り付けパターンを割り当て、さまざまな形・サイズの人型ロボットを踊らせることができるシステムを、ロボット関連会社のアスラテック(東京)の吉崎航(よしざき わたる)チーフロボットクリエイターらと産業技術総合研究所(産総研)の後藤真孝(ごとう まさたか)首席研究員らが共同で開発した。

アスラテックのロボット制御システム「V-Sido OS(ブシドー・オーエス)」と、産総研が開発した能動的音楽鑑賞サービス「Songle(ソングル)」を融合した新システムで、「V-Sido×Songle(ブシドー・ソングル)」と名付けた。産総研が解析済みの80万以上の曲を利用でき、楽曲を選んで即座に踊らせることができる。ロボットによるパフォーマンスを飛躍的に高める新技術といえる。1月16日に発表し、動画も公開した。

新システムは、Songleで自動解析した楽曲のビート構造(拍と小節の構造)と楽曲構造(サビ区間と繰り返し区間)に基づいて、事前に用意された複数の振り付けパターンの中から動きを割り当て、V-Sido OSのロボット制御技術でリアルタイムにさまざまな種類のロボットを踊らせることができる。画期的な音楽連動ロボット制御システムで、Songleが自動解析したインターネット上の楽曲を指定すると、即座に楽曲に合わせてロボットが踊りだす。

ロボットの形や大きさの違いを制御時に吸収するので、振り付けパターンを与えるだけで、さまざまな種類の複数のロボットを同一の振り付けで同期して踊らせることもできる。また、ロボットが踊っている最中でも振り付けパターンを変更可能で、さらに歩行方向も指示すれば、上半身は振り付けパターンで踊ったまま、下半身を指示した方向へ歩行させることができる。ロボットの制御情報を動的に生成しているため、床面を傾けても、ロボットはバランスを取りながら踊り続ける特長も備えている。

V-Sido OSとSongleをインターネットを介して連携させながら、ロボットの踊りを制御している。「V-Sido×Songle」では、Songleに登録されている80万曲以上の楽曲の解析結果をインターネット経由で外部から利用できる「Songle Widget」という仕組みを用いた。楽曲の再生個所に合わせて、踊りの振り付けパターンを切り替えてロボットを制御する。例えば、拍や小節の先頭で手足を動かしたり、サビ区間で派手に踊らせたりする。このようにロボットを全自動で踊らせつつ、インタラクティブに踊りを変更することはこれまで困難だった。

後藤真孝首席研究員は「従来は、特定の楽曲に振り付けを丸ごと作って、ロボットを踊らせていた。われわれの技術では、楽曲を選べば、あらかじめ用意した振り付けパターンを組み合わせて自動的に踊りだす。しかも、利用者の好みに合わせて振り付けパターンを変えたり、歩かせたりして、インタラクティブに変化させることもできる。これで、状況が毎回変わるようなライブパフォーマンスでもロボットのダンスを活用しやすくなった。世界トップクラスの2つの異なる技術がうまく組み合わされて、単独では不可能なことが実現した」と話している。

「V-Sido×Songle」のシステム構成図
図1. 「V-Sido×Songle」のシステム構成図

「V-Sido×Songle」での動作実績のあるロボットたち
図2. 「V-Sido×Songle」での動作実績のあるロボットたち
(いずれも提供:アスラテック、産業技術総合研究所)

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