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仁科記念賞に松田祐司、小林隆、中家剛氏

掲載日:2014年11月12日

原子物理学の優れた業績を挙げた研究者に贈られる2014年度仁科記念賞に、松田祐司(まつだ ゆうじ)京都大学教授(54)、小林隆(こばやし たかし)高エネルギー加速器研究機構教授(46)、中家剛(なかや つよし)京都大学教授(47)が選ばれた。仁科記念財団(小林誠理事長)が11月11日、発表した。

松田祐司教授の業績は「重い電子の2次元閉じこめによる新しい電子状態の創出」。電子同士が反発しあって動きにくくなった「重い電子系化合物」のエピタキシャル成長に世界で初めて成功し、重い電子系の研究に新しい局面を開拓した。この研究で、超伝導などの予期せぬ物理現象が発見される可能性が期待されている。

小林隆教授と中家剛教授の業績は「ミューニュートリノビームからの電子ニュートリノ出現現象の発見」。茨城県東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCでミューニュートリノを作って発射し、日本列島を横切って西に295キロ離れた岐阜県飛騨市のスーパーカミオカンデで、電子ニュートリノに変身したことを捉えた。小林隆教授がこのT2K(ティー・ツー・ケイ)実験の代表で、中家剛教授が分析の責任者を務めている。

授賞式は12月5日、東京都千代田区の東京會舘で開かれ、1件当たり50万円の賞金と銀製の賞牌が贈られる。同賞は理化学研究所を率いた原子物理学者の仁科芳雄博士(1890~1951年)の功績を記念して創設され、1955年から毎年授与している。これまでの受賞者からは、江崎玲於奈、小柴昌俊、小林誠、益川敏英の各氏に今年の中村修二氏も加え、ノーベル物理学賞受賞者5人が輩出している。

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