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恐竜の頭骨を北海道・穂別で確認

掲載日:2014年10月14日

北海道むかわ町穂別で恐竜全身骨格の発掘が行われていたが、9月に実施した大規模な化石発掘調査で、植物食恐竜のハドロサウルス科の頭骨の一部である上顎骨を確認した、と北海道大学とむかわ町立穂別博物館が10月10日発表した。ハドロサウルス科の頭骨としては、熊本県御船町と兵庫県洲本市に次ぎ国内3例目だが、ハドロサウルス科の上顎骨の発掘は国内初。調査を指揮する小林快次(こばやし よしつぐ)北海道大学総合博物館准教授は「上顎骨は歯が生えている骨であるため、この恐竜の進化や分類、食性、生態を知るのにも貴重な発見」と指摘している。

発掘現場は、山中に露出した約7200万年前の中生代白亜紀の海底80~200mで形成された地層。陸上に生息した恐竜の遺体が海に流されて海底に沈み、そのまま埋まったらしい。昨年ハドロサウルス科の恐竜化石の骨格3分の1程度が見つかり、今年は9月4日~30日に延べ283人が参加して第2次発掘調査を実施した。長さ幅各4m(昨年の第1次調査と合わせて長さ4m幅7m)で、恐竜化石を含む岩石を採集した。採集量は134箱計4トンに上り、1040点の標本のうち351点が左大腿骨や100点以上の歯などの恐竜化石だった。

頭骨と思われる骨が含まれた岩石を9月22日に発掘した。研究グループが穂別博物館でクリーニング作業を急いで実施し、ハドロサウルス科の恐竜の上顎骨の後部3分の1程度であることを確認した。上顎骨の残りの部分を含む頭骨は、未処理の岩石中に残されているとみられる。この恐竜は大腿骨の大きさから、体長8m、重さ7トンと推定されている。多数の骨が採集されており、全身骨格が復元できる可能性がある。

小林快次・北海道大学准教授は「頭骨は分類や進化の研究で多くの情報を含んでおり、この恐竜化石が新種か否かを判定する鍵を握っている骨のひとつだ。まずは、上顎骨の近くの岩石を重点的にクリーニングして調べ、残りの頭骨を確認する。これほど恐竜全身の骨がそろって残っているのは国内で珍しい。最終的には全身骨格の復元につなげたい」と話している。

北海道むかわ町穂別の位置
地図. 北海道むかわ町穂別の位置

恐竜化石の発掘現場、赤丸が上顎骨の発見された場所
写真1. 恐竜化石の発掘現場、赤丸が上顎骨の発見された場所

発掘時、頭骨と考えられた骨の断面で、上顎骨の後部とわかった
写真2. 発掘時、頭骨と考えられた骨の断面で、上顎骨の後部とわかった
(いずれも提供:北海道大学、むかわ町立穂別博物館)
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