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電気信号に変換不要の光メモリ技術開発

2009年3月30日

次世代光通信に不可欠とされる全光型光メモリの実現を可能にする技術開発に、奈良先端科学技術大学院大学の研究チームが成功した。

現在の光通信では光ファイバ内を伝わってきた光信号を中継あるいは分岐する際、いったん電気信号に変えて処理した後、再び光信号に戻して送り出す方式をとっている。全光型というのは、光信号のまま処理する方式で、現在の光通信の持つ信号処理速度の限界を突破し、さらに光通信の増大で大きな問題になりつつある消費電力量の増大を防ぐ技術として開発が急がれている。

奈良先端科学技術大学院大学の河口仁司・教授らは、これまで光信号を直接、半導体レーザで受けて縦横どちらか一方向に振動する偏光を放って「0」か「1」かに相当する数値を示し、情報を入出力する素子の開発に成功している。今回この素子を4個接続しこれまでの4倍(4ビット)の情報を同時に処理するメモリができることを証明し、さらにビット数を増やせる可能性を示した。

現在の光通信技術の延長では信号処理速度が近い将来限界に達することに加え、消費電力も通信量に比例して増加することから、2030年ごろには通信のためだけで現在の日本の総発電量に相当する電力が必要となると言われている。

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