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空気清浄能力一挙に30倍高める光触媒

2006.12.13

 表面処理を工夫することで空気清浄能力を30倍も高める光触媒製造法を、物質・材料研究機構と明電舎が開発した。

 硫化水素など腐食性ガスの除去を目標に開発されたが、大気中に含まれる他の有害ガス物質であるホルムアルデヒド、二酸化硫黄、アンモニア、一酸化窒素などの除去も高い効率で可能なことから、今後、各種空気浄化装置への応用が期待される。

 金属などの表面に酸化チタンを塗った光触媒は、水を水素と酸素に分解するほか浄化、抗菌、汚染防止などの作用がある。電気やガスなどのエネルギーを使用せず、光を当てるだけでよいことから、すでにさまざまな分野で利用され、将来、応用分野がさらに広がる材料と期待されている。

 今回、開発された製法の特徴は、光触媒表面の酸化チタン膜に開ける細かな穴の大きさを、従来の製法に比べて1けた以上、大きくした。これによって、酸化チタンの表面積をさらに広げるだけでなく、光が細かな穴の奥まで届くようにし、光による反応効率を飛躍的に高めることを実現した。

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