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「地球には誕生直後から磁場があって大気や海も守る」東工大グループ

掲載日:2017年2月27日

約45億年前の地球誕生直後から地球には磁場があった可能性が高い、とする研究成果を東京工業大学の研究グループがまとめた。この磁場のおかげで生命存在に必要な大気や海、さらに生命そのものも守られてきたという。研究論文はこのほど英科学誌ネイチャーに掲載された。

地球は誕生の最初の過程でマグマの海ができ、その後に重い液体の鉄がマグマ主成分のケイ素や酸素を取り込みながら中心部に集まって核(コア)を形成、外側には岩石成分のマントルができた、とされている。核には固体の内核と液体の外核があり、外核が対流するために磁場ができることが分かっていた。しかし内核と外核が分かれたのは約7億年前とされ、45億年前にさかのぼる地球誕生の直後から磁場があったかどうかなど、詳しいことは分かっていなかった。

東京工業大学地球生命研究所の廣瀬敬(ひろせ けい)所長・教授らは、地球の内部の環境と同じ高温高圧条件をつくるために特殊な装置「超高圧発生用ダイアモンドアンビル装置」を活用。ケイ素と酸素を含む液体の鉄の変化などを地球内部の核に相当する気圧や温度条件の下で調べ解析した。

その結果、地球の核の上部で二酸化ケイ素が結晶化して液体の鉄から分離。残された液体の鉄が地球中心部に沈んで対流(組成対流)ができ、その結果磁場が形成されたという一連のメカニズムが分かった。この対流と磁場は地球誕生の直後から形成されていた可能性が高いことも明らかになったという。

研究グル-プは「地球の誕生直後から存在した磁場が太陽風を遮断して大気の散逸や海の水分の蒸発を防いだ可能性がある。また地球表層への強い紫外線照射も防いで生命の陸上への進出を可能にしたようだ」などとしている。

図 地球内部の二酸化ケイ素結晶化と対流運動(東工大研究グループ作成・提供)
図 地球内部の二酸化ケイ素結晶化と対流運動(東工大研究グループ作成・提供)
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