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34国立大の理学部長ら資金と教員確保訴える 基礎科学推進で声明発表

掲載日:2016年11月1日

全国34の国立大の理学部長らで構成される「国立大学法人理学部長会議」が10月31日、基礎科学の推進のために資金と教員を確保するよう広く訴える声明を発表した。声明は「未来への投資」と題し、「役に立つ」を前提にした研究では、今年のノーベル医学生理学賞受賞が決まった大隅良典(おおすみ よしのり)東京工業大学栄誉教授のような新発見は決して生まれない、としている。

東京大学の福田裕穂(ふくだ ひろお)理学系研究科長や東京工業大学の岡田哲男(おかだ てつお)理学院長ら7大学の理学部長会議メンバーが31日、東京工業大学蔵前会館(東京都目黒区)で記者会見し、声明を発表した。声明は、大隅栄誉教授のほか、昨年ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章(かじた たかあき)東京大学特別栄誉教授・宇宙線研究所長が揃って基礎研究の重要性を強調していることを挙げ、「基礎研究は今すぐ社会の役に立たないかもしれませんが、いずれ役に立つと確信している」と強調した。

また、基礎科学を目指す若手が急減している研究現場の実態を指摘して「基礎科学こそが、科学・技術の基盤であり、わが国の国力のもとであり、これなくしては、科学・技術の人類への貢献もわが国独自の産業の創出もおぼつかないのではないか」とした。具体的には、国立大学の運営費交付金が削減されている現状を改め、教育・研究の基盤になっている教員の数を維持するよう訴えた。

声明に加わった国立大は、以下の34大学。北海道大学、弘前大学、東北大学、秋田大学、山形大学、茨城大学、筑波大学、埼玉大学、千葉大学、東京大学、東京工業大学、お茶の水女子大学、新潟大学、富山大学、金沢大学、信州大学、静岡大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、奈良女子大学、島根大学、岡山大学、広島大学、山口大学、徳島大学、愛媛大学、高知大学、九州大学、佐賀大学、熊本大学、鹿児島大学、琉球大学。

写真 ノーベル医学生理学賞受賞が決まった直後の10月3日夜、東京工業大学で記者会見して基礎研究の重要性を強調した大隅良典氏(東京工業大学提供)
写真 ノーベル医学生理学賞受賞が決まった直後の10月3日夜、東京工業大学で記者会見して基礎研究の重要性を強調した大隅良典氏(東京工業大学提供)
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