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14日未明に“お月様”が“明けの明星”隠す

2012.08.13

 東の空に輝く“明けの明星”(金星)を地球の“お月様”が隠す「金星食」が14日午前2時40分すぎから、沖縄県の石垣島などの一部を除く全国で観察できる。国立天文台によれば、金星食は毎年起きているが、金星は地球の内側の軌道で太陽を回っているため、地球から見ると金星はつねに明るい太陽の近くにあって見えにくい。今回は夜明け前の空に金星があるため、1989年以来23年ぶりに好条件下で観察できるという。

 14日の金星食は東の低い空で、三日月と金星が徐々に接近して起きる。金星は三日月の明るい下側部分で約1分間かけて隠され(潜入)、三日月の反対側の暗い方から出現する。潜入と出現の時刻は観察する地点によって違うため、金星が月に隠れている時間も異なる。参考までに、主な地点の潜入開始時刻と出現開始時刻は、札幌=2時47分-3時50分、東京=2時44分-3時29分、福岡=2時41分-3時27分、那覇=2時53分-3時00分(出現終了時刻:那覇だけは金星の一部しか隠れないので出現開始がない)。

 同天文台によると、金星食は肉眼でも十分観察できるが、双眼鏡や望遠鏡だと金星の形や月の表面のクレーターなども楽しめる。また、今の時期は「ペルセウス座流星群」の出現も活発なので、13日午後9時すぎから14日の明け方までは、いくつかの流れ星も観察できるかもしれない。

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