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東北大学が被災地で15万人規模の健康追跡調査

掲載日:2012年4月5日

東北大学は4日、東日本大震災で大きな被害を受けた東北地方住民の健康状態を調べるため、15万人規模の追跡調査(コホート)を実施することを明らかにした。

大規模追跡調査は、新生児から調査対象を選び、その親世代、祖父世代も合わせた3世代、7万人に対するコホートと、地域住民を対象とした8万人規模のコホートから成る。これらの調査で得られた15万人分の生体試料・健康データを蓄積した大規模バイオバンクをつくる。ゲノム解析、環境、病気の関連などを明らかにしたデータは、予防医療、個別化医療など次の世代の医療を実現するために活用される。これら大規模バイオバンクのデータは、東北大学で独占せず内外の研究者に分配され、将来は被災地の住民への提供も目指すとしている。

医療・福祉の充実、進歩に大きく寄与するといわれる大規模コホートについては、欧米の先行国に比べ日本の取り組みは遅れている。2011年1月に始まった環境省のエコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査)は、全国15カ所で計10万人の出生児を対象として16年間、健康状態を追跡調査し、次の5年間を解析にあてる計画。東北大学は宮城ユニットを担当し9,000人の追跡調査にあたることになっている。調査対象者の登録作業は東日本大震災によって中止に追い込まれたが、4月から内陸部の医療機関で調査を再開している。

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