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痛風には腸の働きも関与している

掲載日:2012年4月4日

痛風の原因となる「高尿酸血症」はこれまで、尿酸を体外に排せつする腎臓の機能低下などによって起きると考えられていたが、東京薬科大学の市田公美教授や防衛医科大学校、東京大学病院などの研究チームは、さらに腸管の働き低下も大きく関与していることを突き止めた。

尿酸の排せつに関与するタンパク質「ABCG2」に注目し、高尿酸血症の外来患者644人を調べたところ、そのほとんどでABCG2の機能が低下していた。このタンパク質をつくる「Abcg2遺伝子」が欠損したマウスで実験すると、腸管からの尿酸排せつが減る一方で、腎臓からの尿酸排せつが増え、血清中の尿酸値も高まった。

このことから高尿酸血症の原因には、体内で尿酸が過剰に生産されているタイプのほかに、腸管の尿酸排せつ機能の低下によって腎臓が過重負担となり、腎臓が機能低下に陥ったタイプもあるものと考えられ、新しい遺伝子治療の開発にもつながりそうだという。今回の研究結果は、英科学誌「Nature Communications」(4月3日号)に発表された。

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