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青色顔料のセシウム吸着能力8倍向上

掲載日:2011年12月19日

セシウムを除去する性質が注目されている青色顔料プルシアンブルーのセシウム吸着力を8倍高めることに、物質・材料研究機構の研究者たちが成功した。

プルシアンブルーは、紺青(こんじょう)とも呼ばれる合成顔料として、古くから知られている。ジャングルジムのような結晶構造をしており、内部の空隙にセシウムを取り込む。

物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の山内 悠輔・独立研究者、Hu Ming博士研究員らは、細かいプルシアンブルー粒子を分散させた溶液に水溶性の高分子「ポリビニルピロリドン」を加え、酸性の条件下でかき混ぜるという簡単な手法で、内部が細かい穴だらけのプルシアンブルー粒子をつくることに成功した。

穴だらけということは、同じ大きさで表面積が格段に大きくなることを意味しており、市販のプルシアンブルーに比べセシウムの吸着量が一挙に8倍に増えることも確かめられた。

福島第一原発事故の対応では、放射性セシウムで汚染された土壌の処理が大きな問題になっている。汚染土壌を仮にそのままどこかに集めただけでは膨大な量になることから、セシウムをできるだけ吸着材で取り除き、集約保管する汚染土壌の量を少なくする方策が必要とされている。プルシアンブルーはゼオライトなどとともに、吸着材としての使用が期待されている。

この成果は、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業個人型研究(さきがけ)「ナノシステムと機能創発」の一環として得られた。

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