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地震で日本海溝近くの海底7-10メートル上昇

掲載日:2011年12月5日

東北地方太平洋沖地震によって宮城県のはるか沖合、日本海溝に近い海底は、東南東方向に約50メートル、上方に約7-10 メートル動いたことが、海洋研究開発機構の海底地形調査で明らかになった。

同機構の冨士原敏也技術研究主任らは、東北地方太平洋沖地震後に、地震の震央(破壊が始まった場所を示す震源の真上に当たる地点)付近から、日本海溝に至る海底地形を調べた。1999年と2004年の調査データと比較したところ、1999年と2004年では地形に変化は見られず、今回の地震によるとみられる大きな変化が確認された。

東北地方太平洋沖地震では、検潮所で直接観測された値でも最大で10メートル近い高さの津波が東北地方太平洋岸を中心に押し寄せた。既に東京大学地震研究所の光ケーブル海底津波(圧力)計による観測では、津波は2つの波に大別され、被害を大きくした後発の波は、海溝に近い海底がずれ動いたことによるとみられることが分かっている。

今回の調査結果は、地震の震央付近から海溝軸に至る領域が東南東方向に大きくずれ上がったことを示しており、東京大学地震研究所の観測結果を補強する形になっている。

東北地方太平洋沖地震による地殻の動きとしては、宇宙航空研究開発機構の地球観測衛星「だいち」の合成開口レーダー画像と、国土地理院が衛星利用測位システム(GPS)を用いて調べた結果から、宮城県牡鹿半島の地表面が東の方向に水平距離で約5.3メートル、地球の中心に向かって約1.2メートル、全体としては太平洋の方向、やや海底に向かって約5.4メートル引きずられるように動いたことが分かっていた。これも今回の結果と矛盾しない。

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