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北大西洋で深海底生物圏の役割調べる国際掘削計画

掲載日:2011年9月9日

大西洋の中央部の海底を掘削し、海底下にすむ微生物の分布や機能を調べる統合国際深海掘削計画(IODP)が、17日から始まる。米国の深海掘削船「ジョイデス・レゾリューション号」には、平山仙子・海洋研究開発機構主任研究員ら日本人4人を含む、米、欧州、中国、韓国、インドなどの研究者20人が乗り込む。

掘削場所は、米フロリダ半島とアフリカ北部西岸とのほぼ真ん中、水深が約4,500メートルの海域で、地球深部から上昇するマントルの噴き出し口である北大西洋中央海嶺の西翼部にあたる。掘削計画では、海底を565メートルまで掘り進み、微生物の分布や、海水と地殻との反応にこれらの微生物がどのようにかかわっているかを調べる。

海底から約500メートルの深さの範囲には、海水が浸透しやすい帯水層があり、周囲の岩石から溶け出たさまざまな元素を栄養源とする特異な微生物生命圏が存在することが明らかになりつつある。これら微生物生命圏の役割を調べることは、大気中の二酸化炭素(CO2)に含まれる炭素が陸上の動植物や海水、地殻などとの間をどのように行き来しているかといった地球表層の物質循環を解明する上でも重要とされている。

統合国際深海掘削計画(IODP)は、日米が主導国となり、欧州、中国、韓国、豪州、インド、ニュージーランドの24カ国が参加する国際協力プロジェクト。東北地方太平洋沖地震のような海溝型巨大地震が発生するメカニズムのほか、地球環境変動、地球内部構造、地殻内生命圏などの解明を目的とした研究を進めている。ジョイデス・レゾリューション号は日本の地球深部探査船『ちきゅう』と共に計画の主力船として大きな役割を果たしている。

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