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液体シリコンで薄膜太陽電池試作に成功

掲載日:2011年2月8日

液体シリコンを塗りつけるという新しい方法で薄膜太陽電池を作り出すことに北陸先端科学技術大学院大学の下田 達也マテリアルサイエンス研究科教授らのグループが成功した。

固体や気体状態のシリコンからではなく、液状のシリコンから太陽電池を作ることはコストを大幅に引き下げる方法として考えられていたが、実際に試作に成功した例はこれまで報告されていない。北陸先端科学技術大学院大学は共同研究者のJSR社と、さらに国内の大手太陽電池メーカーを加えた研究グループで、今後実用化のための研究を進める。

今回の成果のポイントは、液体シリコンをつくることだったが、シリコンと水素から成るシクロペンタシランという5員環の化合物を重合させたポリシランを有機溶媒に溶かす方法で「シリコンインク」の開発に成功した。これを基板に塗りつけ、熱して水素を放出させる簡単な方法で均質なシリコンの薄膜がつくられることを確かめた。

応用として最も期待されている太陽電池は、現在、結晶(固体)シリコンからつくられているのがほとんど。最近は、シリコン系ガスから製膜した薄膜シリコン太陽電池や、化合物半導体を用いた薄膜太陽電池も生産されているが、いずれも生産コストの高さが大きな課題となっている。

この成果は、科学技術振興機構の課題解決型基礎研究「ERATO型研究」の一環として得られた。

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