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環境研究総合推進費の中間・事後評価で4課題にC

2010.11.04

 環境省が環境研究総合推進費で進めている環境問題対応型研究領域47課題の中間評価と昨年度に終了した研究課題(1プロジェクト、37課題)の事後評価結果を公表した。

 中間評価、事後評価とも「意義ある成果がほとんど得られていない」に相当するD評価はなかったが「研究成果に不満が残る」C評価がそれぞれ2課題あった。

 環境研究総合推進費は「既存の枠をまたがる研究課題を実施しやすくし、分野横断的な新たな観点からの研究を促進する」狙いから、従来の環境研究・技術開発推進費と地球環境研究総合推進費を統合して昨年度に創設された競争的研究資金制度。研究費が年数億円、研究期間原則5年のトップダウン型「戦略的研究開発領域」、研究費が年1億円以内、研究期間原則3年間のボトムアップ型「環境問題対応型研究領域」、研究費年1,000万円以内、研究期間1年ないし2年のボトムアップ型「革新型研究開発領域」から成る。

 今回評価の対象となったのは、研究費が年1億円以内、研究期間原則3年間の「環境問題対応型研究領域」。中間評価でCを付けられた課題は「目的とする測定が可能かどうかの検討ができていない」あるいは「いくつかの問題があるが、課題代表者の問題意識が低いことが懸念される」と指摘された。

 事後評価でCがついた課題の一つは「特に目立った成果はなく、本分野としてはもっと新規性のある視点からの取り組みが含まれるべきであった」とされ、さらに「研究成果発表状況が何も示されていないのでは説明責任を果たしていないと思われる」と厳しい指摘を受けている。

 現在、環境省は2011年度の新規プロジェクト・課題を公募している。

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