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外国語苦手は生後14カ月の乳幼児から

掲載日:2010年10月13日

生後わずか14カ月で日本人は早くも外国語の特徴が聞き分けられなくなっていることが、理化学研究所とフランスの国立科学研究センターの研究者たちによって明らかにされた。

理化学研究所脳科学総合センター言語発達研究センターの馬塚れい子チームリーダー、イボンヌ・カオ・テクニカルスタッフと、フランスの国立科学研究センターのエマニュエル・デュプー教授、アン・クリストフ教授らの共同研究による発見で、日本人が外国語をうまく聞き分けられない原因の解明にもつながる成果だ、と研究グループは言っている。

日本語の大きな特徴は、音節が子音と母音からなるのが当たり前で、英語を初めとする外国語には珍しくない子音が連続する音節はないこと。多くの日本人が外国語をいつまでたっても聞き取れない大きな理由は、子音の連続する語なのに一つ一つの子音に母音を入れてしまう習慣が身についてしまったためと言われている。こうした習慣は、たくさんの語いを覚え、文字を学んだりした結果によると考えられていた。

研究グループは、生後約8カ月と生後約14カ月の日本人とフランス人の乳幼児それぞれ24人に連続した子音が含まれる単語と、同じ単語のそれぞれの子音の後に“日本語らしく”母音を挿入した単語を聞かせ、乳幼児の反応を調べた。その結果、生後8カ月では日本人、フランス人いずれの乳幼児も両者の違いを聞き分けていたにもかかわらず、生後14カ月になると日本人の乳幼児だけが区別できなくなっていることが明らかになった。

日本人の耳が日本語だけに適応してしまっている例として、日本でも多くの店がある「McDonald」が有名な言葉となっている。これは本来3音節の語だが、日本人の多くは「ma.ku.do.na.ru.do(マ・ク・ド・ナ・ル・ド)」と一つ一つの子音に母音を付けて6音節にしないと聞き取ることもできないし、発音もできないのが実態となっている。

英語のどのような特性が日本人にとっての英語の習得に特に困難になるかが分かれば、その特性を克服するためにはどのような教え方をすればよいかが分かる。小学校で導入される英語教育のありかたにも参考になる知見だ、と研究グループは言っている。

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