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理系出身者の方が高収入

2010.08.27

 理系学部出身者は文系学部出身者より高収入、という結果が西村和雄・京都大学経済研究所特任教授、浦坂純子・同志社大学社会学部准教授らのインターネットを利用した調査で明らかになった。理系出身者は収入の面でも文系出身者に劣る、というのが通説となっており、若者の理系、特に工学部離れの原因の一つとされている。今回の調査結果は、こうした通説を真っ向から否定するものとして、小・中・高校生あるいは小・中・高校生の親たちにも大きな影響を与えそうだ。

 調査対象者のうち所得がある約1,600人を文系、理系にわけて平均年収を比べたところ、全体平均で約100万円、25-60歳まで5歳刻みの年齢別で見た場合でもすべての年齢で理系出身者が文系出身者を上回っていた。平均年収は25歳で文系出身が約306万円なのに対し理系出身は約366万円と60万円もの差がある。さらにこの差は年々、広がり続け、60歳では文系が約720万円に対し、理系は約889万円と170万円近くまで開く。

 通説に全く反する結果が得られたことに対し、西村教授らは「『理系離れ』が進む現在、重要なメッセージを投げかけている」と言っている。

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