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『ちきゅう』沖縄トラフの熱水噴出孔掘削へ

掲載日:2010年6月9日

地球生命の発祥場所とも考えられている深海の熱水噴出孔周辺を掘削し、特異な生態系の解明などに地球深部探索船「ちきゅう」が今秋、挑むことになった。

海洋研究開発機構が8日明らかにした掘削計画によると、掘削場所は琉球列島の西方、沖縄トラフにある熱水域。「ちきゅう」は9月1日から10月3日までの33日間、現在熱水が噴出している3地点で、最大50メートルの掘削を行い、コアサンプルを採取する。さらに将来、微生物培養器を据え付ける計画に備え、ケーシングパイプ(掘削孔壁を保護するパイプ)を設置する。

また、同じ熱水域の縁辺部にあたる別の2カ所では、100メートル、200メートルの掘削を行い、同じようにコアサンプルの採取とケーシングパイプの設置を行う。

同機構は、熱水域の生態系の役割や熱水中に高濃度に含まれるメタンの海底下での生成・供給のメカニズム、さらに海底下熱水鉱床の生成と海底下微生物群集の広がりとのかかわりなどを解明する貴重なデータが得られると期待している。

熱水噴出孔では、360℃もの熱水やブラックスモーカー(黒煙)が噴き出している。地球に生命が誕生した約40億年前の地球環境に似ている場所と考えられることから、掘削により生命誕生の謎に迫る新たな成果も期待されている。

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