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絶滅の恐れ続く 水資源の危機も裏付け

2009年11月4日

野生絶滅したキハンシヒキガエル
(© Tim Herman)

国際自然保護連合(IUCN)は3日、絶滅のそれのある動植物リスト(レッドリスト2009)を公表し「深刻な絶滅の危機が依然として続いている」と警告した。

IUCNによると、今回、調査した47,677種のうち17,291種が絶滅危惧(ぐ)種とされている。今回これまで高い関心が払われていなかった淡水生物も多くの種を評価対象にしたところ、淡水に生息する動植物の多くも絶滅の危機にさらされていることが分かった。評価した3,120種の淡水魚のうち1,147種に絶滅の危機が迫っている。ニュージーランドにのみ生息するブラウンマドフィッシュは「準絶滅危惧種(NT)」から「絶滅の危険が増大している種(VU)」へ危機のレベルが1ランク上がってしまった。農業用排水路、かんがい設備の設置や土地開発でニュージーランドの湿地の85-90%が喪失ないし機能が低下したことが背景にあるとみられる。

絶滅の恐れのある種は淡水生物に限らず多くの動植物に広がっている。評価対象になった種のうち、哺(ほ)乳類の21%、両生類の30%、鳥類の12%、は虫類の28%、植物の70%、無脊椎(せきつい)動物の35%が絶滅の危機にあるとされた。

植物では、アンデス山脈に自生し80年に一度だけ種子を付ける大型高山植物「プヤ・ライモンディ」(クイーン・オブ・ザ・アンデス)は、絶滅危惧種の中で2番目に絶滅の恐れが高いレベル「EN」に入れられた。気候変動が開花に影響を与えている可能性のほかに、家畜が自生地を歩き回り、若いうちに踏みつけたり食べてしまったりする原因が考えられている。

両生類では、タンザニアのキハンシ渓谷にのみ生息していたキハンシヒキガエルが野生絶滅(EW)に追い込まれてしまった。上流域にダムが建設され、河川の流量の90%が失われたことに加え、カエルツボカビ症が追い打ちをかけたとみられる。

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