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パプアニューギニアの熱帯林自然保護区に

2009.03.05

 パプアニューギニアの自然保護区内に生息するキノボリカンガルー(Matschie's Tree Kangaroos)
パプアニューギニアの自然保護区内に生息するキノボリカンガルー(Matschie's Tree Kangaroos)
(c)Tim Laman

 豊かな自然が残されているパプアニューギニアの原生熱帯林が、同国初の自然保護区に指定され、保全されることになった。

 ウッドランド公園動物園(米シアトル)が、自然保護団体「コンサベーション・インターナショナル」と「ナショナルジオグラフィック」(米地理学会)の支援を受け、土地所有者、パプアニューギニア政府と12年間にわたり取り組んできた成果で、1978 年にパプアニューギニア保護区法が制定されて初めての国立自然保護区となる。

 保護される地域は、パプアニューギニアの北部沿岸から内陸山脈に広がる7万6千ヘクタールの熱帯林で、シンガポールよりも広い面積を持つ。クマに似た顔と長くふさふさの尻尾とカンガルーのような育児袋を持ち、絶滅が心配されているキノボリカンガルー(Matschie's Tree Kangaroos)の生息地としても知られる。コンサベーション・インターナショナルによると、35以上の先住民族の村々が、自分たちの文化と暮らしにとって極めて重要な森の野生生物とエコシステムを守るため、初めて共同で行動したという。

 ウッドランド公園動物園キノボリカンガルー保護プログラムディレクターのリサ・デイベク博士は「重要な森林生息地を守ることにより、気候変動の脅威に取り組む長期的な貢献ともなる」と語っている。

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