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iPS細胞研究の成果サイエンス誌のベスト1に

2008.12.19

 米科学誌「サイエンス」は、今年の「科学進歩ベスト10」のトップに人工多能性幹(iPS)細胞研究に基づく細胞の再プログラミング化を選び、最新号(19日発行)に掲載した。

 iPS細胞は山中伸弥・京都大学教授が切り開いた分野で、この成果は既に昨年もサイエンス誌「科学進歩ベスト10」の一つに選ばれている。内外の多くの研究者たちがこの分野に参入しており、ことしも多くの研究成果報告が相次いだ。サイエンス誌が今年の第一位として選んだのは、疾患に罹患した患者の細胞を再プログラミングすることにより細胞株をオーダーメイドで作製するという研究成果。筋萎縮性側索硬化症や1型糖尿病など難病患者の細胞からiPS細胞を作製する技術は、研究が困難であったこれら疾患の機序を解明し、将来的には治療につながる、と同誌は高く評価している。

 細野秀雄・東京工業大学教授らによる新たな高温超電導物質も「銅酸化物ではなく鉄化合物から成る第2の高温超伝導体の発見」としてベスト10に入っている。

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