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金属資源確保に『人工鉱石リサイクル』提案

掲載日:2008年3月28日

新しい資源として関心が高まっている“都市鉱山”の効果的な活用法として、「人工鉱石リサイクル」という新たな考え方を物質・材料研究機構などの研究者が発表した。

人工鉱石というのは、東北大学選鉱精錬研究所の南條道夫教授らによって提唱された「都市鉱山」というリサイクル概念に基づいている。鉱山から鉱石を掘り出す従来の金属資源取得法ではなく、廃棄された家電製品内に含まれる金属類や、工場から出る本来廃棄処分される産業用の端材などをリサイクル処理することで、近い将来予想されている有用金属の枯渇に対応しようという考え方だ。

物質・材料研究機構の原田幸明・元素戦略クラスター長は、これらをリサイクル可能な資源とみれば、日本は、金、銀、鉛、インジウムの最大の資源国で、銅、白金、タンタルも3位以内の資源国に相当するという算定結果を既に公表している。

原田元素戦略クラスター長が小林幹男・産業技術総合研究所環境管理技術研究部門副研究部門長らと連名で公表した「人工鉱石リサイクル」構想は、効率的なリサイクルの方法に踏み込んだものとなっている。単に不要になった製品の中の有価金属を直接取り出すのではなく、リサイクル工程全体の効率化を図ることを重視している。具体的には抽出・製錬段階前に不要な混在物を少なくすることで、抽出・製錬段階での製錬炉や設備の負荷を大幅に減らすことを提言しており、このためには製品自体に解体・分解性設計素材を組み込むことが重要だとしている。

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