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中越沖地震は液状化しやすい場所に被害集中

掲載日:2008年1月22日

昨年7月に起きた新潟県中越沖地震の液状化被害について国土交通省が調査報告書をまとめ、公表した。同地震では道路、住宅地、港湾施設などに液状化によると見られる被害が出たが、震源に近い地域ほど被害が多かったのに加え、軟弱な地盤、特に砂丘と三角州の境界付近、旧河川道、砂丘斜面に液状化による被害が集中的に見られたことが明らかになった。

建築物・宅地の被害は、柏崎市松波地区、同市橋場町地区、同市山本団地、刈羽村刈羽地区で多く見られたが、これらはいずれも鯖石川などによって造られた三角州とその海側の砂丘との境界域にあたる。松波地区では境界域と考えられる部分で段差が生じ、被害が集中した。橋場町付近では、旧河川道を埋め立てた地点で液状化の発生が見られた。山本団地の被害は34年前に造成された砂丘と低地の境界付近に発生、古い建物が崩壊している。刈羽村刈羽地区でも液状化とそれに伴う裏山の崩壊で多くの家屋が被災した。

一方、2004年の中越地震後に地震に備えた対策を施した建物などはその効果が顕著に見られた。柏崎市橋場町地区では中越地震後に建設された鉄筋コンクリート造り基礎を持つ新築住宅が約10棟あったが、地盤改良を施した住宅が多く、外周基礎の著しいひび割れなどが生じた例はほとんどなかった。刈羽村でも中越地震の教訓を生かし、配水管を建物内に配して地下水位を下げる工法を採用した住宅の被害は軽微だった。

新しい宅地を造成するときは土地の古老に聞け、ということが言われているが、今回の被害も地震に弱い場所かどうかで大きく左右されることを示したものと言えそうだ。調査報告書は、今後の対策として、地形的に液状化対策が必要と考えられる個所での予防対策の推進とともに、費用がかかるうえ用地の制約、周辺環境への影響などで簡単ではない液状化対策の低コスト化を目指す調査研究の重要性を指摘している。

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