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JR首都圏在来線に早期地震警報システム

2007.11.09

 JR東日本は、気象庁の緊急地震速報を利用し、地震発生時にいち早く列車を緊急停止させる早期地震警報システムを首都圏在来線に導入する、と発表した。

 この「首都圏在来線早期地震警報システム」は、JR東日本の新幹線早期地震検知システムによる地震情報と、気象庁の緊急地震速報を併せ活用して、必要な区間の列車を緊急停止させることができる。

 受信・警報サーバで地震の震源と規模から緊急停止が必要な区間を確定し、警報制御装置が自動的に列車無線で乗務員に緊急停止を指示する。12月1日から使用開始の予定。

 緊急地震速報は、気象庁が10月1日から始めたサービスで、震源に近い観測点で地震の初期微動(P波)を観測するとすぐに速報する。地震による振動は、弱い揺れであるP波の後に大きな揺れ(S波)が来る。P波とS波を観測する時間差は震源が遠いほど長くなるので、速報を受けてすぐに必要な対応をすれば、震源から離れた地域ほど被害の軽減につながる、と期待されている。

 JR東日本は、東北、上越、長野新幹線の早期地震検知システムを、運転規制を判断する地震動の指標を従来の加速度(ガル)から、加速度の作用時間や構造物の固有周期を考慮して地震の影響を示すことができるSI値に変更するなど、より的確な被害予測ができるよう2005〜06年にかけて改良している。

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