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全国1級河川の水質は格差縮小

2007.08.22

 国土交通省は、全国の1級河川の水質調査結果を公表した。生物化学的酸素要求量(BOD)で比較した水質がよい上位の河川、悪い河川にはそれぞれ1年前の調査結果と同様の名前が並んだ。しかし、最下位グループの水質改善が進み、最上位と最下位の“水質格差”は、12.8倍から9.4倍に縮小されている。

 国土交通省は、最下位グループの水質改善は下水道整備の進展や河川浄化事業の実施などによるとみている。

 BOD値による平均水質が最上位にランクされたのは、北海道の尻別川、後志利別(しりべしとしべつ)川、鵡(む)川、沙流(さる)川、富山の黒部川、静岡の安倍川、三重の宮川、島根の高津川、熊本の川辺川の9河川。BODはいずれも0.5だった。2005年の最上位もBOD値は0.5だったが、河川の数は6で、1年間で3河川増えている。

 一方、最も水質が悪かった河川は最下位から、大阪、奈良の大和川(BOD値4.7)、埼玉、東京の綾瀬川(同4.6)、神奈川の鶴見川(同4.3)、埼玉、東京の中川(同4.2)、大阪、兵庫の猪名川(同3.4)だった。これら5河川は、綾瀬川と鶴見川との順位が入れ替わっただけで、05年と変わっていない。ただし、中川以外は1年間で水質改善が進み、特に最下位の大和川は05年の6.4から4.7へとBOD値が大幅に向上している。

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