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絶滅対策でヤンバルクイナを飼育繁殖

掲載日:2007年6月29日

(提供:山階鳥類研究所)

絶滅の恐れが高まっているヤンバルクイナについて、飼育、繁殖を環境省が始めることになった。今年度は試験的に実施し、来年度から本格的に取り組む。

ヤンバルクイナは、沖縄島北部のやんばる地域だけに生息する日本で唯一の飛ばない(無飛翔性)鳥。1985年の調査では、約1,800羽が生息していると推定されていた。しかし、2000年から01年に行われた調査では、1,200羽程度まで減少していることが分かり、環境省レッドリスト(06年12月)では、最も絶滅のおそれの高い絶滅危惧IA類に分類されている。

飼育、繁殖は既にけがなどのために飼育下にあるものと、野外で捕まえたものを感染症の恐れなども考慮して、複数の施設に分散して行う。繁殖した個体を野外へ戻すことについても今後検討する。

生息数が減っている理由は、ノネコ、ハシブトガラスによる被害や森林伐採、道路開発に伴う交通事故や側溝への落下が挙げられている。これに追い打ちをかけたのがハブ駆除のため沖縄に移入したジャワマングースによる捕食被害。同じ目的で移入した奄美大島同様、在来の希少種への被害が多いことから、駆除対策が実施されているが、期待される効果は上がっていない。山階鳥類研究所によるとジャワマングースの生息域の拡大と、ヤンバルクイナの生息域の南限が北部に移動し、どんどん狭まっていることとが、ピタリ合っている。

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