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きく8号アンテナ故障は異物混入によるショートが原因

掲載日:2007年5月10日

電源系でのショートにより、受信アンテナでトラブルを起こしていた「きく8号」について、異物が混入してショートを引き起こした可能性が高いとする中間報告を、受信アンテナを開発した情報通信研究機構を管轄する総務省が9日、宇宙開発委員会に報告した。

トラブルを起こした個所として絞り込まれたのは、地上からの電波を受信して増幅する「低雑音増幅器」とダイオード。衛星打ち上げ時の振動により、低雑音増幅器で導電性の異物が移動し、回路に付着してショートを引き起こしたほか、ダイオードの絶縁シートが異物により引き裂かれてショートが起きたことなどが考えられるとしている。

回路図によると、低雑音増幅器に異常が起きてもヒューズが切れて回路から切り離す設計となっている。報告を受けた森尾稔・宇宙開発委員は「10ミリ秒の通電でヒューズは切れる特性なのに、回路全体では、過電流を検知すると5ミリ秒で電流を止める設計になっている」と設計ミスの可能性を示唆する意見を述べた。

受信アンテナ以外の機器はすべて正常で、基本実験は計画どおり行う予定。「きく8号」の主要ミッションである移動体携帯端末との通信実験も、高利得アンテナを接続するなどして実験するとしている。

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