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温暖化対策に関するスターン報告の日本語訳公表

掲載日:2007年2月19日

経済学の手法で地球温暖化対策の緊急性と実現可能性を検討した「スターン報告書」の概要を、国立環境研究所の研究チームが、駐日英国大使館の協力を得て日本語訳し、同研究所のホームページで公表した。

スターン報告書は、世界銀行の元チーフ・エコノミストで、英国政府気候変動・開発における経済担当政府特別顧問であるスターン博士が取りまとめた。英国首相と財務大臣に報告され、昨年12月、ナイロビで開催された気候変動枠組条約の締約国会議でも紹介されて、大きなニュースになっている。

報告書によると、「今世紀の中ごろまでに異常気象によるコストだけでも世界の年間GDPの0.5~1%に達し、温暖化が進むにつれてコストはさらに上昇する」など、気候変動により世界中の人々の生活基盤が脅かされていることが強調されている。さらに、現時点で行っている対策が、極めて限定的な効果しか及ぼさないことも、指摘している。

しかし同時に、「気候変動への取り組みは、長期的に見ると経済成長をも促進する」と指摘し、「早急な取り組みによってもたらされる便益が、対策を講じなかった場合の被害額を大きく上回る」ことも強調している。

温室効果ガスをCO2換算にして500~550ppmで安定させるために必要なコストは、マクロ経済モデルを含む2種類の手法で予測しても、いずれも年間、GDPの1%程度と対応可能な数字であることを明らかにしている。

また、効果的な対策は、「国際的協調行動の条件を整えられるかどうかにかかっている」として、特に発展途上国への支援策の重要性を強調している。

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