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東北地方太平洋沖地震で東京でも液状化現象

掲載日:2011年3月22日

東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の被害で、大気中に放出された放射性廃棄物の影響が首都圏まで及んでいることに関心が高まっている。健康に対する悪影響を心配する値からはほど遠いレベルといえるが、一方、首都圏を地震が直撃した時の被害を想定した場合、その大きさをうかがわせるようなより確たる影響も見られた。地盤の弱さが心配されている東京湾に近い東京都江東区で液状化現象が起きていたのだ。

液状化現象は1964年の新潟地震で見られ、急に注目されるようになった。その後95年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)や2004年の新潟県中越地震などでも見られ、地震による地盤被害としては珍しいものではなくなっている。埋立地や旧河川、旧水田など砂が多く、元々地下水位が高い、あるいは地震により急に水位が高まるところで起きやすい。地震の震動で砂と水とが分離した形になり、液状化した砂によって地盤が急激に固さを失う。首都圏を大きな地震が襲った場合、建物倒壊などの大きな被害をもたらすことが心配されている。

東北地方太平洋沖地震発生の翌12日午前に東京都江東区を実際に歩いてみて影響を調べた角田光男氏(TOKYO MX NEWS コメンテーター)から、都内でも液状化現象が起きていたことを示す写真の提供とレポートが寄せられたので、以下に紹介する。

「東京の地盤にも被害」

12日、早朝7時からのニュースを終え、東京湾臨海部の江東区をバイクで回って来た。

写真1から5までは、江東区新木場2-3-6のガソリンスタンド前で見られた液状化現象だ。写真2が、交差点付近で砂が噴出した口。マンホール周辺のレンガも崩れていた(写真3)。

この現場周辺では、いくつもの場所で液状化が起きていた(写真4、5)。「新木場地区」は、すぐ北に位置する「夢の島」よりさらに新しい埋め立て地だ。

写真6、7、8は、江東区新砂1丁目のJR東日本の貨物引き込み線にかかる「新砂踏切」。新木場2丁目の液状化現場から明治通りを3キロ弱北上し、明治通りから西に100メートルほど入ったところにある。地震前は1日に4-5便、貨物列車が通っていた。線路が噴出した土砂で埋まっている(写真6)。強い揺れで電柱も大きく傾いている。架線が道路に垂れ下がり、危険になったため切断したそうだ(写真7、8)。

新木場の現場では、調査に来ていた東京工業大学大学院建築専攻の研究者、大学院生たちと出会った。

江東区新木場2-3-6のガソリンスタンド前で見られた液状化現象 江東区新木場2-3-6のガソリンスタンド前で見られた液状化現象、交差点付近で砂が噴出した口
写真1 写真2
江東区新木場2-3-6のガソリンスタンド前で見られた液状化現象、マンホール周辺のレンガも崩れていた 江東区新木場2-3-6のガソリンスタンド前で見られた液状化現象、いくつもの場所で液状化が起きていた
写真3 写真4
江東区新木場2-3-6のガソリンスタンド前で見られた液状化現象、いくつもの場所で液状化が起きていた 江東区新砂1丁目のJR東日本の貨物引き込み線にかかる「新砂踏切」、線路が噴出した土砂で埋まっている
写真5 写真6
江東区新砂1丁目のJR東日本の貨物引き込み線にかかる「新砂踏切」、架線が道路に垂れ下がり、危険になったため切断したそうだ 江東区新砂1丁目のJR東日本の貨物引き込み線にかかる「新砂踏切」、架線が道路に垂れ下がり、危険になったため切断したそうだ
写真7 写真8

(TOKYO MX NEWS コメンテーター、角田 光男。写真も)

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