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「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」に27日到着

掲載日:2018年6月25日

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が打ち上げ以来約3年半の長旅を終え、地球から約3億キロ離れた目的地の小惑星「りゅうぐう」上空に27日に到着する。りゅうぐうは、はやぶさ2が撮影した最新映像ではこま形。生命存在につながる水や有機物を含む岩石が存在するとの期待が寄せられている小惑星で現在は地球から約3億キロ離れている。はやぶさ2は小型着陸機を切り離すなどして岩石を採取して2020年末に地球に持ち帰る計画だ。

はやぶさ2は、世界で初めて小惑星から岩石を採取して地球に持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」の後継機で重さは約600キロ。推進装置はイオンエンジンで、光学カメラやレーザー高度計など先端技術を駆使した機器類や着陸機を積んでいる。2014年12月に鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケットで打ち上げられた。地球とほぼ同じ軌道を周回した後打ち上げ約1年後に地球に最接近。地球の重力を利用する「地球スイングバイ」で方向を変えて太陽の方向に飛行を続けた。りゅうぐう上空までの飛行距離は約32億キロにも及んだ。

りゅうぐうは、地球と火星の軌道付近を通りながら1年余りをかけて太陽の周りを回っている1999年に発見された小惑星。地球との距離は変化するが現在は約3億キロ。詳しい大きさや形状は不明だがこれまでは推定幅は約900メートル。先代の探査機「はやぶさ」が調べた小惑星イトカワの2倍ほどとみられる。水分や有機物を含む岩石が存在して原始太陽系の痕跡をより多くとどめているとされている。

21日に記者会見したJAXAの吉川真ミッションマネージャーによると、りゅうぐうは当初はほぼ球形と予想されていたが、はやぶさ2が約100~120キロに迫った20日に撮影した画像では「こま形」だった。表面にクレーター状や岩の塊のような形状のものもあったという。吉川氏は「そろばんの玉のような形とも言える。プロジェクトチームからは機動戦士ガンダムの要塞ソロモンに似ている、との声も上がった」などと説明。「自転周期は7.5時間で、数時間が多いほかのこま形の小惑星より長い。こま形だったのは意外だった。いろいろ分析すれば(りゅうぐうの)進化のメカニズムが分かるだろう」と述べた。

計画では、はやぶさ2は到着目標だったりゅうぐう上空約20キロに約1年半とどまりながら探査を続ける。今後は、岩石を採る着陸機の着地場所を決めるために地表面調査をなど行う。いずれも緻密な管制・運用が求められる難しい作業で、最初の着陸は9~10月ごろの見込みだ。

1年半の間に3回の岩石採取や、搭載している4つの小型着陸機の放出、地表面着地を予定している。探査終了後、地球への復路を飛行し、20年末にオーストラリアの砂漠上に試料を収めたカプセルを落とす計画だという。

画像1 「はやぶさ2」が20日に撮影した小惑星「りゅうぐう」。JAXAは「こま形」と公表した(JAXA・東大など提供)
画像1 「はやぶさ2」が20日に撮影した小惑星「りゅうぐう」。JAXAは「こま形」と公表した(JAXA・東大など提供)
画像2 JAXA/池下章裕氏提供 小惑星「りゅうぐう」地表付近に到達した「はやぶさ2」想像図
画像2 JAXA/池下章裕氏提供 小惑星「りゅうぐう」地表付近に到達した「はやぶさ2」想像図
画像3 「はやぶさ2」が2015年12月4日に撮影した地球。地球から約34万キロ離れた宇宙に浮かんでいる。地球の画像の上部やや右側にオーストラリア大陸が、右下近くに南極大陸がそれぞれ見える(JAXA提供)
画像3 「はやぶさ2」が2015年12月4日に撮影した地球。地球から約34万キロ離れた宇宙に浮かんでいる。地球の画像の上部やや右側にオーストラリア大陸が、右下近くに南極大陸がそれぞれ見える(JAXA提供)
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