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紀伊半島南東岸沿いに古い地質帯 巨大地震震源域の違いに影響か

掲載日:2015年10月1日

紀伊半島南東岸に沿ってこれまで知られていない約1,400万年前までに形成された古い地質帯が沖合40キロメートルまで張り出していることを、九州大学と東京大学の研究者たちが明らかにした。

南海トラフの位置が約200万年前までは現在より陸に近く、紀伊半島の南東岸と平行に伸びていた。さらに約1,400万年前〜600万年前はフィリピン海プレートの沈み込みが停止していたか、沈み込み速度が非常に遅かった…という新しい考え方を、研究者たちは示している。

紀伊半島沖を挟み東海沖から四国沖にかけての海域では、南海トラフでフィリピン海プレートが沈み込むことに起因する巨大地震が過去に繰り返し起きている。紀伊半島沖合の海域が中でも注目される理由の一つは、この付近を境に巨大地震の起き方が異なるため。1944年に東側で東南海地震が発生した後、1946年に西側で南海地震が起きている。東南海型、南海型の巨大地震はそれ以前にも何度も起きていることも分かっている。

一方、1707年の宝永地震のように四国沖、紀伊半島沖から東海沖までまとめて震源域とする特大の巨大地震(連動型)も過去に何度か起きている。

今のところ、南海、東南海、東海沖にそれぞれ震源域が限られた巨大地震と、宝永地震型の連動型巨大地震という両タイプが、南海トラフ沿いで繰り返し発生してきた理由は、はっきりしていない。今回の研究で、古い地質帯は潮岬沖で南側(南海トラフ側)へ突き出していることが明らかになった。ちょうど1944年の東南海地震と1946年の南海地震の震源域の境界と一致する。

プレート境界の地震断層も深くなっており、地震によっては断層形状の変化などが破壊域を東側あるいは西側まで拡大するのを食い止めている可能性を、研究者たちは指摘している。

今回の研究では、国際深海科学掘削計画(IODP)により、地球深部探査船「ちきゅう」が紀伊半島沖の深海底掘削で得た地質年代データも用いられている。

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