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はやぶさ2が小惑星への長旅に出発

掲載日:2014年12月3日

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機はやぶさ2が12月3日午後1時22分、種子島宇宙センター(鹿児島県)から、H2Aロケット26号機で打ち上げられた。同日午後3時すぎ、予定の軌道に投入され、地球から3億キロ離れた小惑星1999JU3への6年間計52億キロにも及ぶ往復の長旅に出発した。

日本の大型主力ロケットH2Aの打ち上げは20回連続して成功した。九州工業大学や東京大学などが作った超小型衛星計3機も相乗りして、軌道に放出された。打ち上げは天候不良の影響で、当初予定の11月30日から2回延期されていた。

はやぶさ2は重さ約600キログラムの立方体で、小惑星イトカワからの試料採取、地球帰還に初めて成功したはやぶさの後継機。目標は、地球と火星の軌道の間を回る小惑星1999JU3で、水分や有機物を含み、原始太陽系の痕跡をよりとどめているとみられる。その岩石試料は太陽系の起源を解く鍵になると期待されている。トラブル続きだったはやぶさの教訓から、イオンエンジンや通信用アンテナを改良し、より野心的な探査を狙う。

目標の小惑星まではかなり回り道をする。地球を離れてから、地球に近い軌道を描いて太陽をまず一周し、1年後に地球の近くに戻ってきて、その重力で加速するスイングバイを行い、小惑星1999JU3の軌道に近い軌道に移って2周した後、2018年夏に到着する。1999JU3が太陽を1周公転する間、探査を行う。最終的には、小型ローバや小型着陸機を切り離し、直径約900メートルの小惑星から岩石試料を採取して回収する。

試料採取には、爆薬による衝突装置を使い、人工のクレーターを使って、風化していないより原始的な内部の物質を探る“離れ技”なども試みる。順調にいけば、1年半の探査の後、地球に戻る軌道に入り、東京オリンピックが開かれる2020年に地球に帰還して、はやぶさと同じようにオーストラリアの砂漠に、試料を収めたカプセルを落とす予定だ。どこまで達成できるか、今回もハラハラドキドキしながら、はやぶさ2を見守ることになりそうだ。

はやぶさ2の探査予定
図1. はやぶさ2の探査予定

はやぶさ2の構造
はやぶさ2の構造
図2. はやぶさ2の構造
(いずれも提供:JAXA)
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