サイエンスポータル SciencePortal

ニュース - 速報・レビュー(ニュース速報) -

しゃがんで立ち上がるだけの『筋力余裕度計』開発

掲載日:2012年8月8日

日常生活に最低限必要な筋力に対し「どれほど筋力の余裕があるか」を手軽に測定できる、世界でも初めての「筋力余裕度計」を立命館大学スポーツ健康科学部の吉岡伸輔助教らが開発した。筋力状態に合わせた効果的なトレーニング法につなげることができるので、病院でのリハビリやスポーツ分野での応用が期待されるという。

開発した測定器は、胸と右の大腿部に筋肉の動きを検知するセンサーを取り付け、可能な限りしゃがみ込んだ姿勢から全速力で立ち上がった際の、膝と股関節で生じたトルク(関節を曲げ伸ばしするための力)を測定する。その測定値を基に、日常生活で必要な最小筋力値に対する比率「筋力余裕度」を算出し表示する。しゃがみ込める度合いは人によって異なるが、その人にとって最大であれば浅くても測定に問題はなく、体力が大きく低下した高齢者の場合も、あまりしゃがみ込めなくても筋力の測定ができる。

「筋力余裕度」は、日常生活で必要とされる最小筋力値を100%として表し、筋力余裕度200%の場合は、その人の筋力は日常生活に必要な筋力の2倍もあり、十分に余裕があることを意味する。実際の測定検証では、筋力余裕度が130%を切ると、走ることや屈伸運動が苦しくなり、100%を切ると、トイレに行ったり階段を上がったりする自宅内での移動もつらくなる。230%を超える値は、一流のスポーツ選手などが当てはまるという。

測定器全体としては手のひらに乗るほどの大きさで、設置の場所はとらない。吉岡助教らはすでに特許出願し、家庭で容易に筋力を測れる機器として1万円以下の価格で市販化を予定している。

ページトップへ