アフリカ東部・エチオピアで、約340万年前の新種とみられる初期人類の足骨の化石を、米国のクリーブランド自然史博物館などの研究チームが発見した。足の形態的な特徴から、同時代にいた他の初期人類とは異なる二足歩行の仕方をしていたのではないかという。29日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
同時代のエチオピアからは、「ルーシー」の愛称で知られるアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)の化石しか出ていない。アファール猿人は完全な二足歩行で、足の形も現生の人類と基本的には同じだった。ところが今回の新種の足は、物をつかめるように親指が対向できる特徴をもっており、アファール猿人よりも100万年古いラミドゥス猿人(アルディピテクス・ラミドゥス)に似た形態だという。