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猛禽類に襲われたトキ保護

2012.01.11

 環境省は9日、猛禽(きん)類に襲われたトキ1羽が野生復帰ステーションに保護された、と発表した。放鳥したトキが保護されたのは初めて。

 9日早朝、ボランティアの市民が放鳥トキのモニタリングを行っている時、ねぐらとなっている佐渡市新穂地区の森林から一斉に飛び立った中の1羽が、隣接する水田にきりもみ状に落下するのを目撃した。トキが負傷していたことから、現場に急行したトキ保護センターの獣医がすぐに野生復帰ステーションに搬入した。

 検査したところ、胸や頭に切り傷や打撲の跡が見られたほか頬骨が骨折するなどのけがを負っていた。治療を行い、当面は野生復帰ステーションで経過を観察することにしている。

 このトキは、2009年9月に放鳥した7歳のメスで、10年4月に佐渡市から柏崎市を経由して新潟市に移動し、新潟市に長く滞在した後、11年3月に佐渡市に戻り、新穂地区の群れとともに行動していた。

 トキのねぐらの近くには、トキよりやや小さいオオタカ程度の大きさの猛禽(きん)類がいる。

傷つき保護されたトキ  (提供:環境省)
傷つき保護されたトキ (提供:環境省)

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