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“硬軟”入り混じった氷表面の表情解明

掲載日:2012年1月10日

溶けた氷表面がわずかの温度の違いによって“硬軟”混在した微妙な変化を示すことを、佐崎元・北海道大学 低温科学研究所准教授が突き止めた。

この成果は、水1分子(高さ0.37ナノメートル)レベルというわずかの段差を観察できる光学顕微鏡を佐崎氏がオリンパス株式会社と共同で開発したことで得られた。氷の結晶の表面は、水が凍る温度であるセ氏零度以下でも溶けて「表面液体相」と呼ばれる薄い液体の層ができることは昔から分かっている。

佐崎氏らの観察の結果、零下1.5度-零下0.4度より高いと粒上の液滴ができ、零下1.0から0.1度よりも高い温度では薄い液状の層ができることが分かった。これら2種類の液層は氷の表面をめまぐるしく動き回り、合体を繰り返すことも観察できた。

氷表面の液体層はアイススケートで早く滑れる理由となっているほか、氷結晶の再結晶化や大型化、雪結晶の形の変化、食品や臓器の低温保存、雷雲での電気の発生など自然、生活にかかわるさまざまな現象の鍵を握ると考えられている。

この研究成果は、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業個人型研究(さきがけ)「光の利用と物質材料・生命機能」の一環として得られた。

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