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新幹線一斉運転停止は不適切なプログラム設定から

2011.01.19

 東北、上越などJR東日本管内の新幹線が17日に1時間強にわたりすべて運転停止となった事故の原因は、データ修正数がシステムの限度値を超えたため、とJR東日本が18日発表した。

 設定した限度値が低すぎたとみられ、JR東日本は、データ修正が連続・集中する場合、修正個所を解消してから新たな入力を行うとともに、修正個所が600件を超えても支障ないようプログラムの改修を対策として検討するとしている。

 全列車を止める対応をした理由は、輸送指令を行う運行管理者がダイヤの変更入力を行う端末画面の表示が消えたことによる。そもそものきっかけは東北新幹線新白河駅と福島駅でポイントが転換できない異常が発生したためで、運行管理者は24本の列車を駅間に止めないようにするダイヤ変更入力を行った。運行管理システム「COSMOS」は、変更入力を行うと、その後のダイヤにデータ修正が必要な個所を表示する仕組みになっている。運行管理者がこれらを一つ一つ変更する入力作業をしているうち、データ修正数が必要な個所がシステムの限度を超えてしまった、という。

 システムは1分ごとにデータ修正が必要な個所をチェックするが、600件を超すと予想ダイヤを表示できないようになっていた。

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