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納豆菌ゲノムの全遺伝情報解読

2010.05.14

 日本人の食卓に欠かせない納豆をつくるだけでなく、水質浄化作用なども注目されている納豆菌のゲノム全遺伝情報を、慶應義塾大学などの研究チームが解読した。

 榊原康文・慶應義塾大学理工学部教授、板谷光泰・同先端生命科学研究所・環境情報学部教授らは国立遺伝学研究所などと共同で、慶應義塾大学が保有する納豆菌株からゲノムを取り出し、遺伝子をすべて解読した。納豆をつくるために必要な遺伝子も確認した。

 納豆はゆでた大豆に納豆菌を振りかけるとできる。ヨーグルトや味噌などの発酵食品と同様、製品とともに菌を生のまま食べても安全という特徴を持つ。納豆菌は納豆製造に加え、水質浄化などの環境分野や、化粧品などの医薬分野への応用が注目されており、今回の成果はこうした応用分野の発展に貢献する、と期待されている。

 この成果は、文部科学省科学研究費補助金「特定領域研究『比較ゲノム』」の支援によって得られた。

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