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東電が米原子力発電事業に出資、技術支援

2010.05.11

 米国の原子力発電所建設プロジェクトに東京電力が出資、技術支援することが決まり、東電と米国の開発会社との間で協定が締結された。東電によると、海外の原子力発電事業へ日本の電力会社が出資、参画するのは初めて。

 出資、技術支援が決まったのは、ニュークリア・イノベーション・ノースアメリカ社が、テキサス州マタゴルダ郡に建設を計画しているサウステキサスプロジェクト原子力発電所3、4号機(出力各135万キロワット)で、米国では初の改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)。ABWRの建設、運転実績を持つ東電は、既に2007年3月からこの建設計画に対する技術コンサルティングを続けている。

 営業運転開始は16-17年の予定。東電はこのプロジェクトのためにつくられたニュークリア・イノベーション・ノースアメリカ・インベストメント・ホールディング社が予定している10%の増資(1億2,500万ドル=約120億円)を引き受け、同プロジェクトの権益の9.2375%を取得する。

 東電は今回の出資、技術支援を通じ、安定的な収益の確保、低炭素社会に向けての国際貢献、原子力事業にかかわる人材育成などが期待できる、と言っている。

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