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「もんじゅ」きょう運転再開

2010.05.06

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が、6日、14年半ぶりに運転を再開する。

 日本原子力研究開発機構によると、「もんじゅ」は5日、原子力安全・保安院の立ち入り検査で性能試験再開について最終確認を得た。6日午前、制御棒の引き抜き操作を開始、臨界は8日の予定。

 「もんじゅ」は、ウランを燃料とする現在の原子力発電所と異なり、使用済みウラン燃料を再処理して取り出したプルトニウムとウランを再利用することで、ウラン資源の利用効率を一挙に高めることが期待されている。1991年に完成、試運転を始めた。しかし、初送電を行ったわずか4カ月後の1995年12月に2次冷却系ナトリウムの漏えい事故を起こし、以来、運転は停止したままになっていた。

 運転再開にこぎつけるまでには原子力委員会の議論など長い年月を要したが、高速増殖炉と再処理技術を柱とする核燃料サイクル技術開発の重要性は「第3期科学技術基本計画」でも再確認され、国家基幹技術に据えられている。

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