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私立幼稚園児の保護者学習費負担年約54万円

2010.01.28

 子どもを私立幼稚園に通わせる親の支出額は年間約54万円に上り、公立の小学、中学、高校に通わせるより高いことが、27日、文部科学省が公表した2009年度「子どもの学習費調査」で明らかになった。

 調査結果によると、私立幼稚園児のために保護者が支出する学習費総額のうち大半を占めるのは、授業料、入学金、学用品などの学校教育費。この額は年に約40万円で、このほか学校給食費が約28,000円、学校外活動費(けいこごとや学習活動、スポーツ・文化活動など)約14万4,000円となっている。給食費は、公立の小、中学校、学校外活動費は公立小・中・高校よりいずれも少ない。しかし、学校教育費は小・中・高校よりも高額であるため、学習費総額になると公立の小学校(約31万円)、中学校(約48万円)、高校(約52万円)を上回る結果となっている。

 経済協力開発機構(OECD)が昨年9月に公表した「図表で見る教育2009」によると、教育支出に占める私費負担割合が、日本の場合、33.3%とOECD平均を倍以上、上回っている(日本より上は韓国41.2%だけ)。特に負担率が高いのは、就学前教育(幼稚園など小学校入学前の家庭外機関による教育)と大学・大学院・短期大学・高等専門学校など高等教育とされており、就学前教育における日本の私費負担は56.6%とOECD加盟国平均の19.3%を大幅に上回っている。

 国内の幼稚園のうち、私立は約6割。文部科学省によると公立幼稚園の保護者の学習費負担は、年間約23万円と私立の約4割となっている。

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