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“全自動”省エネ住宅で半年間居住実験

2009.07.29

 家庭内機器の運転情報から合理的な省エネを実現する生活行動応答型省エネシステムを産業技術総合研究所などが開発した。このシステムを組み込んだ2階建て実験住宅(床面積167平方メートル)をつくり、実際に4人家族が8月から半年間、住み込んで省エネ効果を検証する。

 実験住宅には、消し忘れた照明・空調などの自動停止のほか、無駄な湯沸かしを抑える給湯制御、窓からの採光・遮光・遮熱・排熱と照明器具・空調機の運転を適切に組み合わせた省エネ環境制御、生活シーンに合わせた調光・温熱制御による省エネ制御などを自動的に行う仕掛けが施されている。

 この研究開発・実験は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の研究開発プロジェクト「生活行動応答型省エネシステム(BeHomeS)の研究開発」(開発責任者:松岡克典・産総研企画本部企画副本部長)として進められている。産総研のほか、東芝、清水建設、東芝ホームアプライアンス 、関電工、東芝機器 、積水化学工業、先端力学シミュレーション研究所といった企業が参加している。

 日本の省エネ技術は世界的に見ても最も進んでいるといわれているが、家庭が消費するエネルギー量は伸びる一方で、資源エネルギー庁によると2007年度の世帯当たりのエネルギー消費は1973年度に比べ1.4倍に増えている。

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