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厨房廃水の油効率よく分解する技術開発

2009年7月7日

厨房からの廃水中に含まれる油分を効率よく分解する技術を新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と名古屋工業大学が開発、実証実験に成功した。

業務用厨房からの廃水には大量の油分が含まれており、一部は下水に流される前にグリーストラップと呼ばれる阻集器で回収され、産業廃棄物として処理される。これまで微生物製剤を使って現場で処理する試みも成されているが、製剤自体、雑多な微生物を含むことから効率が悪く、さらにグリーストラップには常に大量の廃水が流入するためこれら微生物がすぐに流出してしまう問題も抱えていた。

NEDOなどが開発した方法は、油を分解する微生物の中から見つけた2種類の微生物、リパーゼ分泌細菌、グリセロール分解酵母を用いる。これらの微生物は弱酸性であるグリーストラップの環境下で共生関係にあり、ともに高い油脂分解能力を持つ。実際にグリーストラップにこれら2種類の微生物を投入、さらに微生物が流出しないような工夫を組み込んだ実証実験の結果、油分が効率よく分解されることを確認した。

日本全体の廃水処理には電力消費量の1%を占めるほど多くのエネルギーが使われており、さらに処理後に出る汚泥などの廃棄物は全産業廃棄物の2割を占めている。新しく開発された技術は、食品工場のような大型油処理施設や清掃用の油脂分解洗剤などへの利用拡大が期待できる、とNEDOは言っている。

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