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メタボリックシンドロームは慢性心不全にもなりやすい

2009年2月6日

慢性心不全患者でメタボリックシンドロームも併発している人の割合は、一般のメタボリックシンドローム発症率に比べ2倍以上も高いことが、下川宏明・東北大学大学院・病院教授らによる全国規模の調査で明らかになった。

慢性心不全の治療には、高血圧、脂質異常症、糖尿病に加えて、メタボリックシンドロームの加療が重要であることを示している、と研究チームは言っている。

この調査は、厚生労働省の循環器疾患等生活習慣病総合研究事業(心筋梗塞・脳卒中分野)の一環として、全国6施設から成る厚生労働省研究班を組織して行われた。調査対象の8,163 人のうち、既に慢性心不全を発症している患者3,440 人中、メタボリックシンドロームを併発している人は38%(男性患者47%、女性患者20%)。これは一般人口におけるメタボリックシンドロームの発症割合(男性15-26%、女性1-12%)の2倍以上という高頻度だった。

慢性心不全の大きな原因となるのは心筋梗塞(こうそく)だが、心筋梗塞になる割合もメタボリックシンドロームでない慢性心不全患者で39%だったのに対し、メタボリックシンドロームでもある慢性心不全患者では56%と高く、男女とも同様の傾向だった。

心不全予備群患者である4,723 人について見ても、メタボリックシンドローム合併率は41%と、慢性心不全患者と同様に一般人口の2倍以上高く、メタボリックシンドロームを放置するとこれらの心不全予備群患者も将来、心筋梗塞を発症し、さらに慢性心不全へと移行していく可能性を示していた。

メタボリックシンドロームは、食生活や運動不足など不健康な生活習慣によって内臓に脂肪が蓄積した症状を言う。脂肪細胞から出る多様なホルモンが高血糖、代謝異常、高血圧などを誘因、動脈硬化を起こしやすくし、心臓病の成因にも深く関係していることが分かっている。しかし、すべての心臓病の末期状態である心不全の発症に、メタボリックシンドロームがどのように関与しているかは、はっきりしていなかった。

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