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温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」初期機能確認へ移行

2009.01.26

展開に成功した太陽電池パドル(提供:宇宙航空研究開発機構)
展開に成功した太陽電池パドル(提供:宇宙航空研究開発機構)

 宇宙航空研究開発機構によると、23日打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」は、ロケットからの衛星分離、太陽電池パドル展開、姿勢制御系の定常状態への移行という一連の作業を24日夕までに終えた。今後、3カ月かけて衛星、観測センサーなど搭載機器の機能確認などを行う。

 「いぶき」は、温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)とメタンを地球周回軌道上から観測するのが目的。約100分で地球を回り、地球表面のほぼ全域にわたって、温室効果ガスの濃度分布を測定することができる。地球温暖化対策の基礎データとなる温室効果ガスの濃度分布は、現在、地上の観測地点や航空機から観測されている。「いぶき」の観測が始まると現在282点しかない観測地点が一挙に5万6千点に急増し、大量のデータ取得が期待されている。

 今回の打ち上げでは、「いぶき」とともに東大阪市の中小企業で作る東大阪宇宙開発協同組合の「まいど1号」をはじめ、大学や高等専門学校が開発した小型衛星7個も相乗りで打ち上げられた。

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