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柏崎刈羽原子力発電所の耐震設計1,000ガルに

2008.05.23

 昨年7月に起きた新潟県中越沖地震に伴い柏崎刈羽原子力発電所の耐震見直しを迫られている東京電力は22日、1〜7号機すべてに対して、原子炉建屋基礎上で1,000 ガルの揺れに耐えられるよう工事を実施するという報告書を原子力・安全保安院に提出した。

 新潟県中越沖地震の際、地震動の観測値と設計値の差が最も大きかったのは1号機で、設計値273ガルに対し、実際の観測値は680ガルに達した。新しい耐震工事は中越沖地震で観測された最大加速度の1.5倍の地震動を想定したものになる。

 今回の措置は、地震時に取得された地震観測データの分析の結果に基づいている。さらにこれまでの耐震設計では単独で動くと想定していた原発周辺の断層が連動して動くとして計算し直した結果、原子力発電所の地下解放基盤表面における基準地震動は最大(1〜4号機)で2,280ガルと算定された。これは、これまでの想定より5倍大きい。これが原子炉建屋基礎上に到達するまでには地中で減衰され、約660〜830ガルになる、としている。

 報告を受けた原子力・安全保安院は、今後、原子力安全基盤機構の分析結果や専門家の意見を聴いて報告書の内容を検討する。

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