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発がん遺伝子用いないiPS細胞作製法を改善

2007.12.12

 12日付日経新聞朝刊によると、山中伸弥・京都大学教授は、発がん遺伝子を使わない新しい新型万能細胞(iPS細胞)の作製効率を4倍改善する方法を、11日横浜市で開かれた日本分子生物学会で明らかにした。

 山中教授らは、世界に先駆けてマウスに続きヒトの皮膚細胞からも、体のさまざまな組織に成長する能力を持つiPS細胞をつくりだすことに成功したが、当初は、細胞に組み込む4つの遺伝子の一つにがんを起こす危険性があった。このため、この遺伝子をのぞいた3つの遺伝子を組み込む方法で、iPS細胞をつくる方法も開発している。しかし、この方法は作製効率が百分の1に落ち込む難点があった。

 新しい方法は、マイクロRNA(リボ核酸)という分子を利用することで、作製効率を4倍、従来の方法の25分の1にまで高めることに成功したという。

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