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専門分野の選択は入学後に 国際基督教大学が新制度

2007.10.24

 文系、理系を含め専門分野を決めるのは大学に入ってさまざまな科目を学んでから−。

 国際基督教大学が、来年度から日本の大学としては珍しい教学制度をスタートさせることになった。すでにホームページなどで詳細を明らかにしているが、従来の6学科(人文科学、社会科学、理学、語学、教育学、国際関係学)をなくし、31のメジャー(専攻)だけを残す。学生は最初の2年間、一般教育プログラムや各メジャーの基礎科目を履修し、3年になるときに最も関心のある専門分野を選ぶことができる。入学の時点で、学生は専門を決める必要がなくなったのが最大の特徴だ。

 3年生になる時点で専門分野を選ぶ際も、一つのメジャーに特化してもよいし、「国際関係学」と「歴史学」という2つのメジャーを同じような比重で学ぶ、あるいは「美術」を主にするが、併せて「数学」も学ぶといった文系、理系の壁を越えた選択の自由も認められている。これまでは、受験生は6学科のうち第1志望、第2志望を申告し、どちらかの学科に所属することが、入学時に決められていた。

 国際基督教大学は、学術基礎教育を徹底し、自己を確立するための全人教育を重視している。今回の制度改革も大学の持つ長所をさらに推進するのが狙いという。既に入学者選抜に際しては、志望する学科や専修分野にかかわらず基本的な学習能力があるかどうかを測る独自の試験「一般学習能力考査」を導入していることもあって、入試科目の選択条件など入学試験の実施方法はこれまでと変わらない。。

 日比谷潤子・国際基督教大学 教学改革本部長(同大学教授)の話

 国際基督教大学(ICU)は日本で唯一の本格的リベラルアーツ大学として、50年以上にわたり、学問分野間の境界を超えた知識の探求を重視してきました。その取り組みは学生からも支持され、ベネッセ教育総研による「全国大学満足度調査」では1997年、2001年、2004年の3回連続して、総合満足度第1位となっています。

 今回の改革は、ICUの長所をより一層推進することを目的としています。既に朝日新聞や東洋経済でも報道されているように、受験時に自分が専攻したい分野を確定しておく必要はなくなります。大学には高校では学ぶことのない分野や、学ぶとしても切り口が異なる分野があります。したがって「決めてから入る」のではなく「入ってから決める」方がよいのです。入学してからしばらくは、自らの関心がどこにあるかを見極めるために、さまざまな分野の基礎科目に挑戦してみることをすすめます。また、既に特定の分野に強く関心を持っている人は、勿論一年次からその分野の基礎的な授業を受けられます。その結果、分野への関心がさらに強固なものになった場合は、順次高度な段階へ進んでいくことができます。その場合も、他の分野の基礎科目を一定数修めることが要求されます。

 リベラルアーツは学生が広い視野に立ち、自立的に科目を選択する自由を尊重します。しかしながら学びの深化や統合を軽視するわけではありません。4年次には全員が卒業研究に取り組み、4年間の学修の集大成として卒業論文を作成します。

 あなたもICU生となって、満足度の高い学生生活を送ってみませんか。

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