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慶應義塾大学とアストラゼネカ社が治験の包括契約

2007.09.26

 外資系製薬会社のアストラゼネカ社(本社・大阪市)は、慶應義塾大学医学部と治験に関する包括契約を締結した、と発表した。

 契約は、アストラゼネカ社が慶應義塾大学に今後依頼するすべての治験について包括的に合意したもので、この包括契約の下で治験ごとに個別契約を締結するとしている。

 新しい研究成果によって生まれた新薬が実際に使われるまでには、効果と安全性を確認する治験が義務づけられている。日本の場合、欧米に比べると治験に要する時間が非常に長く、新薬開発の大きな障害になっていることが最近、強く叫ばれるようになっている。

 慶應義塾大学は、アストラゼネカ社の開発候補薬剤の早期治験実施を支援し、併せて治験の契約締結や遂行に要していた期間の短縮を図り、日本における臨床開発の早期開始と効率化を目指す。また、各治療領域における専門家間の人的な交流を行い、治験だけでなく探索研究・橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)における緊密な関係構築も進めたいとしている。

 アストラゼネカ社は、英国に本社があるアストラゼネカ社が80%、住友化学工業が20%出資して2000年に設立された。2006年の売上高は1,704億円。

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