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新潟県中越沖地震で加速度1,000ガル観測点も

2007.07.18

 政府の地震調査研究推進本部は17日、新潟県中越沖地震について検討し、柏崎市西山町池浦観測点で1,000ガルを超える大きな加速度を観測したことなど、地震の評価結果を公表した。

 地震当時、震源から約9キロ離れた柏崎刈羽原子力発電所の原子炉建屋最下階では、680ガルという原発設計時に想定した最大値の2.5倍に達する加速度が観測された。これをさらに大きく上回る地震動を観測した場所があることになる。

 また、衛星利用測位システム(GPS)によると、柏崎市の沿岸部で北西方向へ最大で約16センチ地盤が移動するなど地震に伴う大きな地殻変動が観測された。推定される震源断層は、北東—南西方向に延びる南東傾斜の逆断層だった。

 東京電力は、17日夕、柏崎刈羽原子力発電所で生じた地震の被害を発表した。6号機の建屋内で漏れた微量の放射性物質を含む水約1.2立方メートルが海水中に流出したほか、7号機の主排気筒から微量のヨウ素と粒子状の放射性物質が定期測定で検出された。いずれも人体を含め環境に悪影響を及ぼすような量ではないとされている。

 このほかでは、1号機で、消火系配管が損傷し、約1,670立方メートルの水が漏出し、原子炉建屋最下階に約40センチの深さにたまった。また、3号機の変圧器で火災が発生(2時間後鎮火)したほか、1、2、3、6号機の変圧器で油漏れや基礎ボルトの折損が生じたなど、被害は約50個所に上っている。

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